ベスト・オブ・ソウル/R&B「マーヴィン・ゲイ/What's Goin' On」(米国)

すべてのソウル/R&Bはここにつながる、ここから始まる
70年代を語る上で絶対に欠かすことのできない"What's Goin' On"



マーヴィン・ゲイ/What's Going on

ソウル、R&Bミュージックを語る上で、絶対に欠かすことのできない「マーヴィン・ゲイ」。自分個人がソウル、R&Bに傾倒していったのも、この"What's Goin' On"による影響が大きい。
「マーザ、マーザ…」から始まるあのイントロを聞くだけで、今でも鳥肌が立つ。何度、繰り返し聞いても、同じ。それくらい、自分にとっては衝撃的な一枚。

このアルバムは、マーヴィン・ゲイの最高傑作とされる1971年発表の不朽の名作というだけでなく、モータウン・レコードにとっても、史上最高の売上を記録した作品。

これと同時に、初のトータル・コンセプト・アルバムでもあった。ベトナム戦争、公民権問題だけでなく、環境問題という未だ取り上げられていなかった分野まで見つめた画期的な作品。それは、不安に満ちた地球の未来を見据えるアルバムだった。このアルバムについて、モータウンは当初、発売に消極的だったといいます。なぜなら、それはあまりに政治的であり、マーヴィンのイメージを変えてしまうものだったため、モータウンという企業自体のイメージをも変えてしまいかねない、と考えたのです。しかし、その不安はすぐに吹き飛んでしまいます。アルバムは、モータウンの歴史上最大のヒット作となったから。

その後、ダニー・ハザウェイやシンディ・ローパーをはじめ、数多くのアーティストにカヴァー、あるいはサンプリングされる度に、このアルバム・作品の価値がどんどん高まっていったように思います。

次作『レッツ・ゲット・イット・オン』も合わせ、個人的には人生の友としたい最高・極上の音楽の1つ。


マーヴィン・ゲイ/Let's Get It on

もしかしたら、「死ぬ前に何を聞きたい?」と聞かれたら、「What's Goin' On」と答えるかも…。それぐらいの価値を感じています。

それにしても、これだけの音楽が1,000円以内で買えるなんて、何とも幸せな世の中です。
※初めてマーヴィン・ゲイを聞く方には下記のベスト盤もオススメ!


マーヴィン・ゲイ/The Very Best of Marvin Gaye [Motown 2001]



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